2012年04月20日

日記


4月10日

午前中から制作。
一点集中で考え込んでしまう。
まだまだ追い込んでいきたかったが、身支度をしなければいけない時間になり、シャワーを浴びにいった。
が、髪を洗いはじめたあたりで、突然、メロディーやリズムや構成が一気に浮かんだ。
「これだ!」と思い、忘れないように歌い続け、急いでシャワーを済ませる。
浴室を出て、裸のままレコーダーを回す。
無事にアイデアを録音することに成功した。
裸で鍵盤を弾く姿はなかなか情けないものだったと思うが、そんな良いメロディーに限って、浮かんだ瞬間忘れてしまったりもする。
浮かんだものは即、録音するように心掛けている。

夕方、EMIで新曲に関する打ち合わせ。
とても盛り上がった。
良い曲ができそうな気がする。

帰り際、下北沢GARAGEに寄る。
そこで、数年ぶりに「algo」というカードゲームをやった。
(詳しいルールなどは→ http://www.sansu-olympic.gr.jp/algo/ )
一時期、GARAGEファミリーの中で異様なほど流行ったのだが、向いているゲームらしく、僕はかなり強かった。
が、GARAGEの出口さんも相当に強く。
最後に出口さんとやったときは、ルールから逸脱した心理戦にもつれこんでしまい。
最終的に僕が勝ちはしたものの、1ゲームに約3時間を費やし、
また、相当な嘘のつきあいになってしまったため、これは友情に亀裂が生じる恐れがあると、封印されていた。
今回はそれ以来の約3年ぶり。
現在GARAGEに出ているバンドマンの子と、「クチビル・ディテクティヴ」MVでおなじみの栗原パンダと手合わせ。
彼らには12ゲームやって、一度も負けなかった。
出口さんとは2ゲームやって、1勝1敗。
負けず嫌いの僕らなので、キリがよかった。
ライトに遊ぶ分には、本当に頭を使うしすごく楽しいが、深追いはかなり危険。
ボンバーマン並に友達を失くしかねないゲームなので、みなさんも遊ぶ際にはご注意を。

深夜、ジョギングに。
夜に走るのは初めてだったが、昼間と違い人も車も少ないので走りやすかった。
車が多いと、排気ガスで苦しくなる。
暖かい夜だったので、それもまた心地よかった。

走りながら、呼吸の仕方を色々と模索していて。
気付いたのは、歌う時のような呼吸をすると良いということ。
いわゆる腹式呼吸だ。
鼻から吸って、口から吐く。
その時の腹筋の使い方も意識しながら走ってみたら、息苦しさがかなり緩和された。
こういう発見が、物事を楽しくさせる。

前回よりも長い距離を走って、帰宅。
良い具合の疲労感を感じ、就寝。


4月11日

一日、制作作業。

少し前に出た、The Chemical Brothers「Don't Think -Live At Fuji Rock Festival-」を観る。
DVDがメインで、ライブCDがそれについてきている感じなのだけど、この映像が本当に最高。感動。
セットリストもパフォーマンスも超絶最高。
こんなにライブ映像作品で感動したのは、久しぶり。
「Swoon」から「Star Guitar」のつなぎに痺れ、「Block Rockin' Beats」の迫力にやられた。
ドキュメンタリー風の構成も、カメラワークも臨場感が半端じゃなくて。
あの場にいる感じ、フェスのあの感じが、真空パックされていた。
完全にケミブラ熱が再沸騰した。
3回ほど爆音でくり返し観て、踊った。

「第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇」を始めた。
これの続編にあたる「再世篇」が発売したばかりだが、どうせやるならと前作からやることにした。
直前まで「スーパーロボット大戦F」と「〜完結編」をやっていたので、システムの差に驚いた。
スピード感は桁違いにあがっているけど、逆に難易度はすごく下がって感じた。
「F」はシリーズのなかでも難易度が高いので、より。
やりこんでいこうと思う。


4月12日

一日、制作作業。

夜、父と母が家に来た。
たけのこご飯を作ったので、持ってきました、と。
年に数回しか母の手料理は食べれないのだけど、やっぱりめちゃくちゃ美味しい。
実際、「母の味補正」をさっ引いても、うちの母の料理は美味しいと思う。
…と、誰もがそう思ってるんだろうな。
最後の晩餐を選べるのなら、母の手料理にしたい。


4月13日

一日、制作作業。

午後からデモを録り、曲の確認などをしてもらい。

さらに、来週歌録りする新曲の歌詞を最終確認。
もう数えきれないくらい書き直して来た歌詞だ。

「新呼吸」以来の新曲ということもあり、自分のなかのハードルがかなりあがっていて。
仕上がりにずっと納得出来ていなかった。
具体的には、『自分らしさ』と『わかりやすさ』を両立させるということ。
そのバランスがなかなかとれなかった。
(言葉のはまりを選ぶタイプのメロディーということもあるとは思うが。)
1ヶ月ほど前に書き終えてはいたのだけど、今村Dから、曲の出だし2行について「他にパターンがありそうか」という話があり。
それで、最終確認をすることにした。

改めて見直してみると、もうこれ以上の修正は必要がないように感じた。
フレーズ同士がしっかり作用しあっていたからだ。
出だしの2行についても、さりげなく曲全体のフリになっている部分なので、崩しようがなかった。
逆に、これを変更してしまうと、それ以降のフレーズ同士の結びつきが薄らいでしまう。

今村にその旨を伝え、この最終バージョンでいくことにした。
歌詞の決定稿がやっと出来上がった。

こういう風に少し時間を置いて、「単純に良いと思ったかどうか」で判断することが、時に重要だったりもする。
今回は相当な一点集中型の制作をしていたせいで、冷静なジャッジをくだせなくなっていた。
自分に深く深く潜っていくような制作も確かに重要だ。
しかし、湯船から桶でお湯を大雑把にすくい取るような、瞬発力や初期衝動もすごく大切なんだと思い知らされた。
その中にしかないものも沢山ある。
その両方を両立させる器用さが必要なんだと思う。


4月14日

夜からスタジオで新曲の制作作業。

前回まで進めていた曲の続き。
さらに別曲を新たに制作開始。

夕飯で、生まれてはじめてエチオピア料理を食べた。
宗教上の理由もあるそうで、肉とみせかけて野菜、といった料理も多かった。
全体的にさっぱりとしていて美味しかった。

28時まで作業をして、終了。
帰り道、日の出がずいぶん早くなって来ていることに気がついた。
もう夏が近い。
早く薄着で外に出かけたい。


4月15日

昨日までの制作作業を受けて、今後のプランを考えたりしていた。

夕方、整体に。
近頃はジョギングをしていることもあってか、だいぶ身体の調子が良かったが、制作続きで肩こり腰痛が発症。
こういうのは我慢していても仕事の効率が下がるだけなので、さっさといつもの整体に行った。

僕の整体は、鍼→全身の調整という流れ。
首から腰までまんべんなく整えてもらっている。
僕の場合放っておくと、なんというか、身体のバランスが変な感じになってくるのだ。
どちらかに重心が傾いている感じというか。
そこからくる症状も多々あると思うので、フラットに戻してもらっている。

肩こり腰痛もずいぶん酷い。
特に、首から肩甲骨のエリアは相当で。
頭痛がきてしまったりもする。
首から背中にかけては、こじらせると発声にも支障をきたしてしまうので注意している。

整体後、すっきり軽くなった身体で近所のファミレスへ。
比較的見かける大手のファミレスだが、はじめて入った。
隣のテーブルでは、パートさんなのか、スーパーの制服を着たおばさま4人組が話に花を咲かせていた。
ガールズトークもいつかは井戸端会議になるんだな。
盛り上がっているおばさまたちの横で、ひとり黙々とハヤシライスを食べ、店を後にした。

帰宅後、どうも風邪を引いているような気がして、早めに就寝。


4月16日

起床後、案の定体調がふわふわしていて。
「風邪じゃない」と思い込もうとしても、身体がだるい。

僕の体調不良(主に風邪)は、まず背面から来る。
風邪の引きはじめは、背中の凝りが酷いなぁというくらいなのだが、
「あれ?これ風邪?」と自覚した瞬間にガクッと来たりする。
『病は気から』を地でいった経験が何度もある。
今回も、そんな感じで気付いたら熱が出てしまっていた。
37.5℃。
それほどの高熱ではないのが不幸中の幸いであったが、明日は歌録り。
何としてでも喉や鼻に炎症がいくのを食い止めなくてはいけない。
こういう時の自己流対策として、まず加湿器。
これは基本で、加えて保湿マスクを3枚重ね、さらにその上からタオルを巻く。
あとはもう厚着をして、ひたすら寝る。
汗をかいたら、即着替え、その度にうがいと喉の薬を摂取。
それを一日くりかえしていた。


4月17日

朝起きて熱を計ると平熱まで下がっていた。
若干の気だるさは残ってしまっていたが、いつもは眩暈までいってしまうので、ずいぶん手前で踏みとどまれた方だと思う。
喉と鼻も問題ない。
昼にスタジオへ向かった。

歌録り前に、メンバー全員とスタッフで今後の打ち合わせを諸々。
メンバーと会ったのは1週間ぶりだった。

歌録りは極めて順調にいった。

すでに発表されているように、我々の新曲「初恋」が映画「図書館戦争 革命のつばさ」の主題歌に決定している。
曲が使用されている映画の予告編も公開されているのだが、一度完パケた歌詞をどうしても全編書き直したくて、
映画制作のみなさまにも無理をきいていただき、今回リテイクをさせていただくことになった。

音源を一度あげたのが3月頭で、それからの1ヶ月、歌詞を書き直しては今村ディレクターと話し合いをくり返してきた。
こういうことをするのはバンド史上でも初めてのことだ。
過去にもあとから「こうしたらもっと良くなる」ということに気付いたりすることはあったが、それはライブなどで実践していけばいい話であって。
特にバンドにとって、レコーディングは「記録」である。
その時のバンドの考えやモードや空気をパッケージするのが、レコーディングであると思っている。
しかし、今回は曲そのものの問題であった。
アルバム「新呼吸」発表後に初めて世に出す新曲であるし、もっとクオリティーを追求したかった。
その旨を今村Dに伝えると、彼も思う所があったようで、今回のリテイクに踏み切ることになった。

夕方頃、僕の歌入れが終了。
歌っていて、前バージョンよりも歌詞が良いと改めて思ったし、歌そのもののテイクも良いと思った。

歌のエディット作業を今村にまかせて、少しスタジオの外に出た。
1ヶ月腹にためこんでいた靄からの開放感を感じたかった。
目黒川が近かったので、川沿いをしばらく歩いた。
先週来た時は満開だった桜にはずいぶん緑が混じっていて。
季節の進行を感じた。
「桜の季節過ぎたら遠くの町に行くのかい?」
散りはじめた桜を眺めながら、あの曲の永遠さについてぼんやりと考えていた。

山手通り沿いのドン・キホーテで食器洗い用のスポンジを購入して、スタジオに戻った。

関根のコーラス入れをしつつ、食事をとりつつ、デザイナー三栖一明と打ち合わせをしつつ、ベボベLOCKS!の放送を聴きつつ、スタジオ作業終了。
24時。
すっきりした気持ちで地下のスタジオから地上にあがった。
妥協したり、あきらめたりしなくてよかったと、心から思った。
しばらく246沿いを歩いて、下北沢GARAGEに向かった。

こういう日は昔からGARAGEに行きたくなる。
何がある訳ではないけど、僕にとっては家よりも家らしい場所なのかもしれない。
家にいる方がよっぽど、仕事をしなくてはいけない気がしてしまう。
仕事を少しの間だけ忘れて、仲間とおしゃべりする。
それが出来る場所があるのは、ちょっとした救いだと思う。

GARAGEに着くなり、オカモトレイジと嵐田さんが来た。
普段あまり飲まないビールを少し飲んだり、くだらないことを延々話して、解散。
29時。
病み上がりで全力で歌うのはさすがに疲れたんだと思う。
泥のように眠った。


4月18日

夜、新曲「初恋」の再トラックダウン。
エンジニアの中村研一と話し、前バージョンを受けて、主にリズムにまつわる音の方向性や処理の見直しをした。
より劇場型の音源になったと思う。
是非、映画「図書館戦争 革命のつばさ」で聴いていただきたい。

スタジオを出て、スタジオ近辺に住んでいる友人に連絡をとった。
車で迎えにきてもらい、三軒茶屋のファミレスに行った。
たぶん僕はファミレスが好きなんだろうな。
比較的頻繁に行く気がする。

その友人は僕らが昨年11月11日のニコ生でライブをした、「メイプルハウス」でディレクターをしている。
ちなみに彼も下北沢GARAGEファミリーの人間である。
彼がみている若いバンドマンの子たちの話を聞いたり、音楽の話をした。

帰り際、TSUTAYAで漫画数冊と「第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇」を購入。


4月19日

LinQ「Love in Qushu 〜LinQ 第一楽章〜」を聴いた。
1曲目「LinQ Thema」がまずとても良かった。
最近は特に、アイドルのアルバムの冒頭にインストが入っていたりするが、その中でも特にかっこよかった。
どんなアルバムでもそうだけど、入り口はとても大切だと思う。
その世界のはじまりにワクワクしたい。
もちろん、曲の流れも、つなぎも、出口も大切。
そもそも、「アルバム」という世界観がすごく大切。
僕はそういう「アルバム」を聴いてきたし、そういうのが「アルバム」だと思っているし、そういう「アルバム」を作っていきたい。
「○○のタイアップの○○を含むシングル4曲+新曲8曲入り!」って、すこしさみしい。

音楽アルバムのことを普通に「アルバム」というけど、由来は数枚のレコードを写真のアルバムのような本に収めた所からといわれていて。
つまり、その形体からアルバムといわれるようになった、と。
今でいえば、ジャケットがあって、歌詞カードがあって、盤があるのが、「アルバム」。
当たり前なんだけど、これってやっぱり大切にしたいなぁと。
うちのライブスタッフたちともそんな話をしていて。
「アルバム」って、本当にワクワクしてたと。

照明の渡辺氏は学生の頃、レコードをお金を貯めて買って、帰ったらまず部屋でジャケットをまじまじと眺めてたんですって。
これってどういうイメージで作られたジャケットなんだろう。
デザインは誰が作ってるんだろう。
ちょっと遠目で見てもかっこいいなぁ。
で、歌詞カードを取り出したら、紙の匂いも一応かいでみる。
なんだかインクのいい匂いがする。
ロックアルバムの歌詞カードは、かっこいい匂いがする気がする。
布団に寝転がって歌詞カードの解説を読んだり、歌詞を読んだりして、色々想像してみる。
タイトルからしてこの曲が好きそうだとか、このフレーズにメロディーがつくとどんな感じなんだろう、とか。
そして、新品の盤面にちょっとドキドキしながらついにレコードに針を落とす。
すこしレコードノイズが聴こえて、「ジャーン!」とアルバムが始まる。
立ち上がってリズムをとりながら歌ってみたり、踊ってみたりして。
疲れたらまた寝転がり、ジャケットを眺めたり、歌詞を読んだりして。
すると、ジャケットのヴィジュアルの意味がわかってきたり、デザインに隠されたメッセージを発見したりする。
それでまた最初からアルバムを聴いてみる。
で、気付いたらジャケットを抱えたまま寝ちゃってたりする。

僕も学生時代、通学カバンにはCDプレイヤーとアルバムを何枚か、しかもケースごと入れていた。
盤だけなのがいやだったんだと思う。
必ず、ケースごと持ち歩いていた。
そんなのカバンが膨れるだけだし、ケースもバキバキに割れまくっちゃうんだけど、それが好きだった。
「アルバム」を持ち歩きたかった。

音楽が身近で手軽なものになることは悪いこととは思わないけど、フィジカルを疎かにはしてほしくない。したくない。
作る人も、聴く人も。
作品に触れることや、所有すること。
そのワクワクを忘れて欲しくないし、そんなワクワクを伝えられる作品作りをしていきたい。


「ハロプロ!TIME」で℃-uteの矢島舞美さんが自転車旅をしている。
今回は熱海編。
僕も「こい散歩」で熱海ロケをしたことがあるが、熱海って本当に面白い街で。
「時間が止まっている感じ」に街中で出くわす。
泊まりで行ったことがないので、2泊3日くらいでいつか散策したい。
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posted by bbb at 08:00| 小出祐介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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